私個人のお話になりますが、国語の講師になって今年で3年目に突入しました💨
学生の頃から家庭教師の仕事も経験していたため、勉強を教える経験自体は10年以上あるのですが、集団指導となると勝手が異なり、試行錯誤の日々です✏️
思わぬきっかけがあって、私の中で「苦手というほどでもないけれど得意でもない・・・」という位置付けの国語を教えることになったわけなのですが、どうすれば国語力・読解力が身に付くのかを改めて学び直し、現在進行形で勉強を続けています。
国語というと、母国語で書かれたテキストを読むため、全く読めないという人はほとんどいないのではないかと思いますが、一方で、「何となく読めているけど問いに上手く答えられない」「感覚で解いているから点数に波がある」という人も多いのではないでしょうか。
そもそも、国語という科目の一番の土台となる読解力について、学校で詳しく教わる機会が少ないのではないかと思います。
そこで今回から3回かけて、生徒たちに国語を教えるために私自身が学び直したことを踏まえ、読解力の大切さや、どうすれば読解力が身に付くのか、更にそれがどう国語の得点力に結び付くのかをお話ししていきたいと思います。
初回の今回は、読解力の大切さについて解説していきます🔍
国語の試験だけじゃない!読解力は人としての基本
「読解力」と言うとどうしても、難しい本を読むときや国語の試験で試されるものというイメージになるかと思いますが、実は私たちは日常生活のありとあらゆる場面で読解力を使って生きています。
普段意識することがない「読解力を使う場面」について、改めて考えてみたいと思います。
1−1.家族や友人との会話
読解力は文章を読むときだけの力ではありません。
会話をするとき、「何をどう話すか」に意識が行きがちですが、相手がいる場合、まず相手の言葉をしっかり聞いて理解することが大事です。
ここが疎かになってしまうと、相手は「自分の話を真剣に聞いてくれない」と、あなたに不信感を抱いてしまいます。
例えば、友人があなたに「この間北海道に旅行に行ってきたんだ」と会話を切り出した場合、あなたがもし「北海道いいよね!私が北海道行ったときの思い出はね・・・」などと、自分の話ばかりしていたら、その友人は今後もあなたと会話を楽しみたいと思ってくれるでしょうか?
ここでの問題は、「北海道に旅行」というキーワードだけに反応し、自分のことばかりに意識が行って目の前の相手のことを疎かにしてしまっていることです。
これは極端な例なので、「私はこんなひどい会話はしない」と思われると思いますが、上記の場合と同じような、目立つキーワードに反応して自分の話にすり替えてしまうことは決して珍しいことではありません。
信頼関係を壊さないためにも、キーワードだけでなく前後の文脈も含めて理解し、相手が何を言いたいのか、言葉で言い表されていない気持ちを汲み取った上で適切な返しをするためにも、読解力は欠かせないのです。
1−2.情報収集・SNSの閲覧
「読解力」というと本など紙媒体のテキストを読むイメージに結び付きやすいかもしれませんが、インターネットでの情報収集やSNSの閲覧においても、読解力はとても大事です。
インターネット・SNSの普及により、誰でも簡単に情報発信できる時代となりました。
そのこと自体は素晴らしいことでもあるのですが、一方で、内容や表現が精査されていない情報まで簡単に発信されてしまうことにもなり、ネット上には玉石混交の情報が溢れています。
そうした大量の情報の中から適切な情報を選ぶためには、ある程度の知識があればもちろん良いですが、たとえ自分が疎い分野についてであっても、「この情報、何か変だな・・・」「こっちの情報は根拠がしっかりしていて信頼できる」と見分ける力=読解力が欠かせません。
特に個人がネット上に発信する情報・発言は、発信者にとって都合が良い面しか出していないことが多い傾向にあるので、ネット上に書かれているものをそのまま鵜呑みにしないことが大事です。
情報が溢れる時代だからこそ、騙されたり、傷付いたり、必要以上に自信喪失したり・・・といったことのないよう、自分を守るためにも読解力はますます必要となってくるでしょう。
1−3.SNSでの発信
実は読解力は、「読む」ときだけでなく、「書く」「発信する」ときにも必要となります。
リアルな場での会話であれば、元々の信頼関係や話しているときの表情などで自分が言いたいことを伝えやすいですし、仮に間違って伝わってしまった場合、訂正するチャンスもあるでしょう。
しかし、SNSだと、あなたのことをよく知らない不特定多数の人が閲覧できてしまうので、信頼関係が築けていないですし、表情や雰囲気といった要素で発言を補うことも出来ません。その上、SNSでの発言はどうしても冷淡になりがちです。
ですので、自分が発信する側のときも、「どうすれば誤解を招かないか」「むやみに人を傷付ける表現になっていないか」を自分自身で精査するためにも、読解力が必要になるのです。
今回の復習と次回の予習
今回は「読解力」が日常のどのような場面で必要とされるかを見てきました。
「読解力を使うのは本を読むときだけじゃないんだ」ということが、なんとなくでも実感していただけたのであれば幸いです🍀
次回は、読解力アップの方法について、勘違いされがちなことについて解説していきます。
より効果的な読解力を身に付けるために、次回の記事もぜひ読んでくださいね📕
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